駄文deエッセイ

2015年10月17日 (土)

書店が消える

1445064002615私が住んでいるこの小さな市で一番大きい書店(と言っても中規模だが)が今月末で閉店してしまう。
通販で本を買うことが日常となった今、書店閉店という現象は世界中のあちらこちらで起こっているのだろう。

私が文芸書を読みたいときは図書館に行く。今は県内の図書館どこからでも取り寄せてくれるので大概は読むことができる。
施設に居る母のために週刊誌を買うときは近所のコンビニで買う。
電車の中で読む文庫を買うときは、とりあえず中古店に行く。中古店になければ通販の中古本をネットで探す。送料を足しても1冊200円300円で買えてしまう。

これでは街の書店は消えるわけである。
でも街の書店は楽しい。本好きにとってはパラダイスだ。
大きな町の大きな書店はファッションビルに行くより、アウトレットに行くより、何より楽しい。
CDやDVDも置いてあればなおさら楽しい。
きれいに並べられた文庫コーナーの背表紙を見ているだけでワクワクする。
手にとってパラパラと眺め、でも文庫で1冊800円か、と思うと棚に戻してしまう。

高校生の頃、学校帰りに毎日のように通った書店は今も健在だ。
善光寺さんのお膝元で夏はかき氷を食べ、そのあとで書店と文具店を覗くのが日常だった。
あのときに買った「風と共に去りぬ」「エデンの東」「クレーブの奥方」…岩波や新潮の文庫本は今でも取ってある。本を十分に買うだけのお小遣いは親からもらっていたのだろう。

若い時に、時間のあるときに、体力のあるときに、記憶と感性が確かなうちに、本を読むべきだ。知らない国の知らない時間が書かれた本を読むことを勧めたい。キンドルでもいい。短編はいつでも読めるのだから、若い時分には長編を読んだ方がよい。
「本を読んで何の得があるのか?」と尋ねられたら、「損得ではない」としか私には答えられないが…。読書を損得で考えるのは今の国政と同じ考え方になってしまう。
本を読もう。book

右上の写真は、その閉店予定の書店で買ってきた本。
読書のお伴は東御市の老舗お菓子屋さん、花岡の「くるみの初恋」と丸山珈琲の「白樺ブレンド」。

10月初めに長野市に行ってきました。私の高校時代の通学路↓の写真です。
(左の写真から)善光寺仁王門をくぐり右手にあるのが長門屋、かき氷を毎日食べたお店です。久しぶりに本堂まで行きお参りをしました。
一番右の写真、よく通った文房具屋さん。長野の街は文化があって大好き!
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2015年6月26日 (金)

香りの記憶

標高1000m近い我が家では、5月の終わりからバラが咲き出す。

今は遅咲きのイビザと房咲きのフェアリーが次々と花を咲かせている。

私が通っていたカトリックの保育園の庭にはたくさんのバラが植えられていた。

豊かな色と香りと、その中の聖母像。

滑り台など遊具のある場所よりも大好きな空間だった。

バラのトゲで顔に傷を付け、横一文字に赤チンを塗られたことを思い出す。

ピースという古くからあるバラの香りを嗅ぐと、あの頃に一瞬にして連れ戻される。

最近、知人が頭のケガの後遺症で嗅覚を失ったと聞いた。

五感があることに感謝して日々を送りたいと感じた今日この頃。

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2015年6月 2日 (火)

若い兄ちゃんたち

最近、家の内外の修理修繕が重なり、職人さんの出入りがよくある。

Kimg0014_2日頃は話す機会もないような若い、キンパの兄ちゃん達が働いている。

彼らは皆、元気の良い返事をし、丁寧な物言いをし、炎天下まじめに働いている。

昼はお母さんが作ってくれたのか、それとも若い奥さんが作ってくれたのか、大きな弁当を木陰で食べている。包みにした新聞紙を読んでいる兄ちゃんもいる。

夕方、「明日もまたよろしくお願いします」と挨拶し、軽トラで1時間半の道を帰って行く。

彼らも中学生の自分はヤンチャをしていたのかもしれない。

しかし、こんな若者たちがいれば日本はまだ大丈夫だろうな、と思う。

問題は虚勢を張っているオエライさんたちだ。

                                         足場とバラ(ヴァイオリーナ)→

2015年1月 5日 (月)

初春に鍋を買う

Image明けましておめでとうございます。本年も拙ブログご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます。

今年は思いついたままに月に一度ほどのペースで短文を書きとめたいと思います。さてどうなることか…。

1、〈初春に鍋を買う〉 2015.1.5

  三が日が明け、鍋を買いに行った。特に高価なものではない。なぜこの時期に新しい鍋にしたのか。
 正月に新しい鍋にすると縁起が良いとは聞いたこともないし、ひどく汚れていたわけでもない。捨てた鍋はアルミ鍋だ。
 アルミの鍋は軽くて使いやすいので毎日使っていた。一日3食を必ず作る我が家では、かなりの頻度で使っていたのだ。

003 暮れのうちに図書館から岩波新書を数冊借り正月に読んだ。アルツハイマーに関する著作も読んだ。
 アルツハイマーの原因は生活環境が大きいようだが、喫煙も要因の一つ、そしてアルミニウムの摂取も要因にあるのだそうだ。本の中に「今からでも遅くない。アルミの鍋を使うのは控えよう」と書かれていた。(著者は神経科学の医学博士である。)

 なので、鍋を買い替えたのだ。短絡的と言われればそれまでだ。
 人々の寿命が延びた現代、先のことはわからない。アルツハイマーを発症するかもしれないし、発症しないかもしれない。特効薬が開発されるかもしれない。

 元日が誕生日の私の父は85歳になった。父はアルツハイマーで、脳の委縮は確実に進んでいる。もう私のことが誰なのかもわからない。
 時には私のことを「薬屋さんのひと」と言い、また「学校の先生だろう」とも言う。私がいつも大きな紙オムツの包みを抱えて会いに行くからだろうし、ポンポンと物を言うからそう思うのだろう。大きく外れてはいない。さて、明日は私のことを何様と思うのだろうか。楽しみである。

 
  
 

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