« 忘年会など | トップページ | Season's greetings~12月の庭の様子など »

2013年12月13日 (金)

「ターナー展」と「モネ展」

上野の都美術館で開催中の「ターナー展」と西洋美術館「モネ展」に行ってきました。
002

春に「エル・グレコ展」「ラファエロ展」に行った時と同じ行動パターンですね。

ウィリアム・ターナーは1775年、ロンドンで理髪屋の息子として生まれました(没年は1851)。
ギターの作曲家で言うと、カルリ(1770-1842)ジュリアーニ(1781-1829)ソル(1778-1839)アグアド(1784-1849)と同時代の人です。古典派からロマン派の時代、ベートーベンの時代です。

10代初めで絵画の才能を現わしたターナーは、若くしてロイヤルアカデミーの会員となりました。初期の水彩によるイギリスの風景、中期のロマン的な豪華な油彩、晩年の抽象的な絵画、と作風が変わります。
画家の作風と言うのは激変することがよくあります。ピカソもゴヤもそうです。
作曲家と言うのはそれほどまでに音楽が変わることはないようにも思いますが、どうなんでしょうか。

Img_0003

ターナーの若いころの風景画は、緻密であり、感覚的であり、水彩画らしい透明感がすばらしい。日本人に好まれるものでしょう。

←黄昏時のプンタ・デラ・ドガーナ(税関舎)とサンタ・デラ・サルーテ教会をホテル・エウロバより望む

当時の風景画と言うのは、旅行案内に使われるもの、と低く認識されていて、ターナーは風景画の格上げを目指していたようです。

後にターナーは「グランドツアー」にでかけます。当時(ナポレオン戦争後の平和な時代に)はグランドツアーと称し、欧州の、ことにフランス・イタリアに旅することが流行したようです。
ヴェネチアのまぶしいような水面と街の絵、俯瞰したようなローマの街、緻密な建築物のスケッチ、など、堂々とした油彩画、美しい水彩画がありました。
今までイメージしてきたターナーの絵とは少し違い、驚きました。

荒々しく勇壮な海の絵が有名なターナーですが、船のマストに何時間も縛り付けられ、嵐の様子を体験したと言う逸話があります。
イギリスの象徴でもある船の絵はアカデミーに喜ばれたようです。

晩年のターナーは色彩の感覚を主眼に描いたので、アカデミーの評判は悪かったようです。後期の絵はまるで印象派の絵のようで、次世代にターナーが与えた影響の凄さを感じました。

産業革命後の、急激に環境が悪化したロンドンの街を描いたものがありました。キャンバス一面、もうもうとした蒸気なのか煙煤なのか、と言った絵です。
200年前のロンドンも、今の日本も変わらない。(誰かに、どこかに、莫大な富をもたらす近代化・工業化がフクシマの惨状を生んだのではないか、と思います)

Img_0005NHK「日曜美術館」で見て感激した「海に沈む夕陽」→もありました。見ている間にも夕日が沈んで色彩が変わっていくような感覚がしました。
ターナーカラーである柔らかい黄色が果てしなく広がります。

ロマン派から印象派への橋渡しをした天才画家ターナーの100点以上の絵画展、すばらしかったです。おなかいっぱいまんぞく!

ターナーのあとはお隣の国立西洋美術館「モネ展」へ。

003_2005


西洋美術館所蔵の作品は何度か見ているので、今回はポーラ美術館からの貸し出し作品を主に見てきました。

モネのほかにも同時期の印象派の絵がたくさん展示されています。セザンヌ・ゴッホ・シニャック・シスレー・マネ・ゴーギャン・コロー・ピサロ・スーラなどなど。

Img_0008_3絵画の総数は90点ほど、そのうちモネは30点余。全体の6割強が西洋美術館所蔵品であとはポーラ美術館の所蔵作品です。

←モネの「睡蓮」はポーラ美術館のものに落ち着いた可憐さを感じました。
西洋美術館の「睡蓮」は筆のタッチが荒く厚塗りで、しかし遠くから見ると色彩に溢れています。
すばらしい「睡蓮」を見るにはパリまで行かないと見れませんね。

印象的だったのはピカソの「海辺の母子像」(ポーラ美術館蔵)でした。青の時代の作品です。

モネの有名な「国会議事堂、バラ色のシンフォニー」(ポーラ美術館蔵)↓も展示されていましたが、モネのこの時期の作品ならばやはり「印象・日の出」が好きです。日本に来ないかなあ、と待っています。

国立西洋美術館の常設展にはすばらしい作品がたくさんあるので、時間がある時にはまた寄りたいです。

Img_0004
東京とんぼ帰りツアー、最後に船橋屋のくずもちを買って帰ってきました。
帰りついた信州はとっても寒くて、でも満天の星空でした。

« 忘年会など | トップページ | Season's greetings~12月の庭の様子など »

文化・芸術」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「ターナー展」と「モネ展」:

« 忘年会など | トップページ | Season's greetings~12月の庭の様子など »

twitter

ブログパーツ

2019年3月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            
無料ブログはココログ