« 10/13~14 ルネッサンス合宿のお知らせ | トップページ | 8/28(火)pm7:00藤元さん小暮さんのコンサートあります! »

2012年8月 8日 (水)

「ふたりのイーダ」松谷みよ子著

久々にブックレビューを書きます。松谷みよ子著「ふたりのイーダ」

8月に、そして大飯原発が再稼働された今、もう一度読みたい本です。
Img

あらすじ…小4の直樹は2歳のゆう子と共に母に連れられ、新幹線に乗って東京から中国地方にある祖父母の家に来る。
母は夏休みの子供たちを祖父母にしばらく預け、自分は仕事のため阿蘇へと出かける。
直樹はおじいさんの家の近くで「イナイ、イナイ、ドコニモイナイ」と言いながらコトコト歩き回る小さな木の椅子を見つける。
後をつけて行くと大きな古い朽ちた屋敷にイスは入って行った。
翌日、直樹がゆう子を探していると、ゆう子はその屋敷でイスと遊んでいた。まるで旧知の友のように。椅子は「イーダが帰ってきた」と喜んでいた。イーダはゆう子のあだ名だ。
その屋敷には日めくりカレンダーがあり2605年8月6日を表していた。2600年の意味をりつ子と言う知り合いのお姉さんに教えてもらう。りつ子は学生ではなく、働いてもいない色白のお姉さんだ。りつ子と直樹は屋敷とイスの秘密を探る…

この本を初めて読んだのは小3の時でした。この本を読んでからしばらく原爆のことを書いた児童向け小説ばかりを読んでいました。(暗い小3だったなあ。ちなみにその前は児童向け古事記ばかり読んでいたヘンな小学生だった)

今回読み直して、まず装丁が司修さんだったことに驚きました。(司修さんの著書「本の魔法」すごく面白いです。)
私は「ふたりのイーダ」の挿絵はいわさきちひろさんと勝手に思い込んでいました。何か記憶が混ざってしまっていたようです。

松谷みよ子さんの「小さいモモちゃん」シリーズが大好きで小さい頃よく読んでいましたが、モモちゃんのおかあさんは働くシングルマザーです。モモちゃんは赤ちゃんのうちから保育園に行っていました。
直樹とゆう子のおかあさんも取材であちこち飛び回っている働くお母さん。ゆう子も東京の保育園に行っています。

直樹とゆう子は祖父母に連れられ、8月6日、広島にとうろう流しを見に行きます。
流れて行く美しいとうろうを見ながら、
「壊れたり、火も消えたとうろうのかたまりが、海からまた潮に乗って帰ってくるのですって。…海に流されていった人たちの魂はけっして、休まることはないのよ。どんなことがあってもゆるせないのよ。」
というりつ子の言葉に、戦争の悲惨さを直樹が感じる場面があります。

今は平和の祭典オリンピックが行われていますが、一方でシリアのように内乱状態の国もあります。
メルトダウンした福島の原子力発電所はまだまだ安全ではありません。
福島の方々も「どんなことがあってもゆるせない」と言う思いを持たれているのではないかと思います。

終戦から67年が経ちますが、「ふたりのイーダ」は、戦争が、原爆が、遠い昔々の話ではないことを、押しつけがましくなく子供たちに語る作品です。是非読んでみてください。

« 10/13~14 ルネッサンス合宿のお知らせ | トップページ | 8/28(火)pm7:00藤元さん小暮さんのコンサートあります! »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1407229/46623322

この記事へのトラックバック一覧です: 「ふたりのイーダ」松谷みよ子著:

« 10/13~14 ルネッサンス合宿のお知らせ | トップページ | 8/28(火)pm7:00藤元さん小暮さんのコンサートあります! »

twitter

Twitter

ブログパーツ

2017年10月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
無料ブログはココログ